セルフケアの意味とは

本棚を整理していて、久しぶりに手に取った本。何となく、パラパラとめくってしまいます。

 

「自分の「怒り」と向き合う本」というタイトルなのですが、「飛行機内の酸素マスクは自分から」というコラムに、目と手がとまりました。あれ?怒りについての本なのに??読んでみると(というか、一度読んだ本なのですが…すっかり忘れている…)“セルフケア“という概念についての説明でした。

セルフケアと酸素マスク

セルフケアという言葉は、もともとは、飛行機の安全の用語だったという内容でした。飛行機に乗ると、万一、機内でトラブル発生した場合にはこうやって酸素マスクを使用しましょう、という案内がありますね。

万一のその時、あなたの周りに小さな子どもや体の不自由な人がいたとして、さあ、酸素マスクは、誰から装着しますか?


多くの方が「自分よりも、まず弱い人から先に」と答えるかもしれません。でも、それは違うというのです。


自分自身で酸素マスクを装着できる人がまず装着し、それから、自力で装着できない人を助けるのが正解なのだそうです。一気に機内が酸欠状態になりかねない非常時において、自力で酸素マスクを装着できる人が、まず自分の身を守れなければ、助けを必要とする人に手を差し伸べることも出来なくなってしまう。そこから、まず自分が酸素マスクをつける、という意味で“セルフケア“という言葉が使われるようになったそうです。

誰かの力になるには、誰かを支えるには、人と分かち合えるエネルギーが必要です。無理をしても、共倒れになってしまいます。

なるほど、そういう意味だったのか、と思いました。

 

(ちなみに、”セルフケア”が心身の健康の領域で使われるようになったのは、いつ誰が?とても興味があるのですが、ざっとネットで検索した限りでは見つけられませんでした。既に、臨床ではよく知られている例えのようです。)

 

 

あなたにとってのセルフケアは?

パンデミックの影響の大きさと深さを、ひたひたと感じる日々ですが、まず、セルフケア。ためらわず、まず自分から酸素マスクをつけましょう。

あなたにとって、”酸素マスク“は何ですか?
深呼吸?一杯のお茶?座ってできるストレッチ?


簡単なもの、ちょっとしたもので「今、自分に優しくしてるな~」と実感できるものが、いくつかあるといいですね。塗り絵もいいですよ。”私のセルフケア“をメモして、書き出してみるのも、楽しいかもしれません。

そして、誰かに助けを求めること

セルフケアは、自分勝手なことではないのです。役割から離れて、任務から離れて、自分自身に、あなたの最も大切な存在と同じように、やさしく大切に扱いましょう。

 

そして、セルフケアができないほど疲れ切ってしまったら、身近な人でも、行政窓口でも、誰かに助けを求めましょう。助けを求めることもまた、セルフケアです。

 

 

ごきげんよう

 

 

参考文献:

自分の「怒り」と向き合う本

水澤都加佐 スコット・ジョンソン 黒岩久美子著 

実務教育出版