暑い秋初の養生は甘味と酸味がポイント

今年は、秋分を過ぎても暑さが残りますね。青空の色には、さすがに秋らしい透明さが深まっているように感じますが、少し歩くと驚くほど汗をかいたりします。ここへくるまでに、すでに夏の暑さで沢山の汗をかき、水分を失っているからだに、ほどよくうるおいを足すために、漢方養生では、甘味と酸味をいっしょに摂ることを大切にしています。

からだにうるおいを与える食べもの

 漢方養生には「酸甘化陰」という言葉があります。酸味のものと、甘味のものをとると、うるおいを生む、という意味です。つまり、酸味と甘味をうまく取り合わせると、より効果的に、うるおいがもたらされるのです。

 

私は、初めてこの言葉をみたとき、フローズンヨーグルトを連想しましたが、大間違いでした(笑)

 

酸味は、文字通り酸っぱい味ですからわかりやすいですが、漢方でいう甘味は、現代人のイメージする甘さとはだいぶ違います。「甘味」のものは、米や豆、トウモロコシなど、噛むとじんわり甘さを感じるような穀物類も「甘味」とされます。

 

身近で取り入れやすい「酸甘化陰」のものとしては、はちみつレモンなどがおすすめです。

そして、梅雨どきの梅仕事で梅シロップを作った方は、ここが本領発揮ですね。実は、梅シロップは酸甘化陰の代表選手、まさに季節のめぐりの恵みなのです。今までも「おいしいな」と楽しんでおられたと思いますが、「うるおいを与えてくれるんだな」と思って飲むと、ひとしお有り難く沁みてくるのではないでしょうか。

 

以外なところでは、梅干し(酸)とごはん(甘)という組み合わせも、「酸甘化陰」です。炊き立てのごはんに添えたり、おむすびにしたりで、エネルギーも、必要なうるおいも補えます。

 

もちろん、甘酸っぱくてみずみずしい果物も「酸甘化陰」です。(冷やしすぎないほうが負担が軽いです!)ナシやブドウ‥今が旬の果物がまさにうるおいの素です。

 

いつも食べているもの、無意識に選んでいるものも、「こんな風にからだを助けてくれるんだ」と意識することで、よりおいしく有難く感じられます。

秋の漢方養生
初夏に仕込んだ梅シロップが乾いたからだに沁みわたります。

深まる秋への支度

実は、この「酸甘化陰」でからだをうるおすことは、深まる秋への準備も兼ねているのです。

秋が深まるにつれ、お肌のゴワゴワ感や乾燥が気になることはありませんか?

空咳が出たり、便秘気味になったりと、秋は乾燥トラブルに見舞われやすい季節です。そこで必要になるのが、やっぱり、うるおい。そこで、意識的にうるおいを補っておくと、自然と秋に向けて、さらに冬への支度も兼ねていることになります。

 

季節のめぐりは、グラデーションです。それを感じて身をゆだねながら、小さな心がけでで変化に息を合わせてゆく。

そんな風に、時間を過ごしていきたいものですね。

 

 

ごきげんよう